みどころ

文化財

柳沢遺跡出土品

所有者 中野市   所在地 中野市立博物館

2006(平成18)年から2008(平成20)年の長野県埋蔵文化財センターによる発掘調査で出土した212点が重要文化財に指定  
柳沢遺跡は縄文時代から中世に至る複合遺跡ですが、中心となるのは弥生時代中期後半から後期初頭です。
 東日本で初めて青銅器埋納杭が発見され、銅戈・銅鐸が収納された状態で出土しました。
 銅戈は九州型1口・近畿型7口で、銅戈の生産・流通を考えるうえで学術的価値が高いものです。
 また、銅鐸5口の一部の内面には舌の垂下による磨減痕があり、具体的な使用法が復元できるとされています。
 これら13点の青銅器は、その出土数においても全国有数の資料となっています。
 墓域からは礫床木棺墓が大型の1号墓を囲むように多数検出され、このうち5基から管玉が出土しました。特に1号墓には101点もの管玉が副葬され、社会構造を考究するうえで貴重です。
 壺に描かれたシカの線刻画は、同様のモチーフが青銅器の分布圏にみられることから、精神文化の共通性を示唆します。
 柳沢遺跡出土品は、日本列島における弥生文化の実態や地域間交流のあり方を考えるうえで極めて重要です。また、青銅器と同時性の明らかな土器・土製品、石器・石製品は青銅器祭祀を受け入れ定着させた中部高地における弥生文化の実態を示すものとして学術的価値が高いものです。(中野市ホームページから転載 2016.10.6)

基本情報

お問い合わせ
中野市生涯学習課文化財係 0269-38-3112
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